環境創生事業/地域活性事業

1.地域活性はこうする・ゼロシステムの活用

地域活性と大それた事を掲げた訳ですが、素人が何寝言を言っているのかと笑われるでしょう。まして「農林漁村」と言うのですから呆れるばかりでしょうか。が、方法はあると本気で考えています。その対策です。

一般的には

目標や技術や商品等共通した意識・感覚がある「もの」「こと」「場所」「歴史」「文化」等の地域資源を活用します。「金・人・物(地域資源)」を繋げる事で「地域ブランドが作れる」と言われ、成功した事例はたくさんあります。若い人、女性がリーダーとなっている例もあります。リーダーの育成や仕事の手順、手法について講習も充実して実現方法も標準化されてきました。ここでは「地域資源」と言う難しいものでなく、共通したものを提案し地域活性化に繋げたいものです。

①農漁村のソーラー発電

②燃料自給

③コミュニティービジネスで元気を

④無から有へ、利益を出せるバイオマス

⑤商いは初めに“水”ありき


2.地域活性の条件

もう10年も前、全国町村会館で地方の組長を集めた講演会があり、岡山県にある人口1万人弱の農村の事例が紹介されました。

そこでは“米飯”事業を農協と自治体が連携して行う事で、交付金に頼らず財政再建が出来たと言うのです。地元で取れた米に付加をつけ“米飯”にして朝、昼、夜各家庭に届けると言う簡単な事業です。“米の地産地消”です。

私はここに地域活性の1つのキーがあると考えます。少しの事でもよいので、地元産の物に付加を付け、地元で使えばそれで変わるのだと思います。昔、農水省の元官僚が、はじめは「旬産旬食」と言う表現をしましたが一向に理解されませんでした。そこで「地産地消」と言ったところ、今皆様が良く耳にするエコな言葉として広がっていきました。“地産地消”なら何でもよいのでしょう。更に原料がタダ、ランニングコストゼロ、無から有を生むことができればなおさら良い訳で、ここではゼロシステムとして以下ご提案させて頂きます。


3.地域資源は無限にある(休耕田、耕作放棄地も地域資源)

“米”はどこでも生産されています。その“米”が使い方で地域資源になります。休耕田も資源です。10年前になりますが千葉県の“漁協青年部”が休耕田に、使えなくなった魚網を囲いにして、その中で廃鶏を飼育したのです。漁業残渣をエサにして1年毎に田を移動する訳ですが、鶏が糞を踏み潰しているので、よく発酵した田となっていました。取れた卵を民宿や旅館に売り、そこの生ごみがエサになると言う循環が生まれました。また知的障害者の人たちに役割を与え運営していったのです。やがてラーメン屋やヤキトリ屋等に骨・肉を卸すと言う展開を見せた経験があります。

“米”は一年中食べるものですので、経済的にも年間を通して影響力がある訳です。“米”が“人と人”“地域”を結んだ成功例は複数耳にしています。群馬では耕作放棄地を「サバイバル牧場」と名付け、事業拡大しているグループもあります。地域資源は全国に無数にあるのです。



4.人も金も物も地産地消

前出の事例は、地元の産物である米に付加をつけ、地元で消費すると言う事で「物」「お金」を外に出さないと言うものでした。そしてその事例を発表した大学教授が地域の“出入り”を詳細に分析したところ

①お金は、銀行に預けても貯金は地元に投資先がないので全部中央で使う。

②人も義務教育が終わると、中央に出てしまう。

③大型商業施設は仕入先の殆どが地域外にある。

④工場は部品を地域外から仕入、エネルギーを使って加工。地域外に出荷する。

との事で、企業誘致はあまり役に立たないと言う事でした。近頃都市生活者のニーズやITの普及が、都市と農山村の交流が各地に元気をもたらしているようです。しかし、十年前も今も地元に人もお金も物も留まらず中央に吸い取られ、付加された中身を分析、計算してみると人件費の他は燃料やエネルギーが占めている率が多いと言う事です。

このエネルギーもまた広域大都市にある電力本社か石油会社の懐に入ってしまい地元には残りません。よく考えると自然だけが残っているのです。従ってその地元に残っている唯一の自然の力(地産のエネルギー)を利用しライフラインとして、また加工や移動に活用するエネルギーを地元で作る事業、エネルギー自給事業が地域活性化の有力な道具となります。そのため、私達は化石燃料ゼロ養殖を提案してきた訳です。